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消費者金融大手のアイフルは、銀行団から返済を猶予されていた融資527億円を25日に前倒しで完済する。
銀行団からの同社への金融支援は終了することになる。
過去に払いすぎた利息である「過払い金」の返還を巡って消費者金融各社の経営は厳しさを増したが、アイフルの完済で業界全体の正常化にメドがつく。25日に発表する。

アイフルは昨年6月、今回完済する527億円の融資の返済期日を2020年4月末まで延ばすことで銀行団と合意。
その後、事業環境が上向いてきたことなどから、9月末までに前倒し完済することで7月に銀行団と合意していた。
今回の融資の返済にあてる資金は、金融機関から新たな借り入れを行って調達する。

返済時に利息を払い過ぎた人が過払い分を取り戻せるとした06年の最高裁判所の判決を機に、アイフルは過払い金の返還請求が急増、経営状況が急速に悪化した。
10年3月期には2951億円の最終赤字を計上した。ただ景気回復に伴って個人の借り入れ需要も底を打ち始めた。
15年3月期には営業貸付金残高が9期ぶりに反転し、新規の貸し出しも順調に伸びてきている。

消費者金融業界では、過払い金の返還負担で業績が落ち込んだことなどから、大手のアコムやSMBCコンシューマーファイナンス(旧プロミス)がメガバンクグ
ループの傘下に入った。
ただ、過払い金の返還負担はアイフルでも年間300億円前後かかっており、
経営状況が今後も順調に回復するかどうかは過払い金の動向がカギを握る。

2015/8/25 日本経済新聞